ランゲ&ゾーネは、1845年にフェルディナント・アドルフ・ランゲが創立した時計ブランドです。工房が作られたドイツのグラスヒュッテは元々銀鉱山のあった町ですが、銀鉱山が枯渇することで街全体が貧困となっていたのです。そこでランゲが時計工房を作ることによって、ドイツの時計製造の中心となっていったとされています。工房を作ったののちにランゲの二人の息子が経営に参加し、ランゲ&ゾーネが誕生したブランドです。

普仏戦争によってドイツが勝利することによって好景気になることで、ランゲ&ゾーネも徐々に有名になっていきます。しかし、第一次世界大戦で敗北することでその好景気もなくなり、第二次世界大戦下では工房は軍需工場となってしまいます。戦後、四代目であったウォルター・ランゲが西側に亡命することで、ランゲ&ゾーネの名前は時計市場から消えていったのです。その後、ウォルター・ランゲはベルリンの壁が壊されるとグラスヒュッテに戻り、時計工房を再設立します。

新しく作られたこの工房で作られた時計は、市場から消えていたとは思えないほどの出来栄えだったと言われています。現在でもランゲ&ゾーネは職人たちの手作業にこだわっていて、グラスヒュッテの伝統技法にも逸脱していないのが特徴です。伝統工芸と言ってもよいほどの出来で一般的には知名度の高いブランドではありませんが、その丁寧に作られた時計は一生ものだとして存在感が高まっています。ランゲ&ゾーネのことならこちら